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概  要
敷地・建物 | 所在地・環境 | 出版物 | 施設・設備 | 学術的活動 | 利用方法
 東京大学三崎臨海実験所は1886年(明治19年)に現在の三崎の町にわが国最初の、世界でも最も古い臨海実験所の一つとして設立された。それ以来、多数の国内外の研究者・学生に利用され、わが国における生物学の発展に大いに貢献をしており、世界的にも、ウッズホール(米)・ナポリ(伊)・プリマス(英)の各実験所と共に海産動物研究の歴史に大きな足跡を残している。2004年現在の敷地(第1図)面積は約69,000m2である。

  第1図 航空図

 建物は新実験研究棟(第2図)1,500m2、日本海洋生物学百周年記念館(旧本館、第3図)1,021m2、水族室・標本室(第4図)425m2、宿泊棟(第5図)717m2である。
 1897年(明治30年)にはより生物相の豊かな現在の油壷新井城趾に移され、1909年(明治42年)には実験所・宿舎共に拡張された。1923年(大正12年)の関東大震災の際に、建物は相当の被害を受けたが2年後完全に修復された。旧本館は1936年(昭和11年)に竣工を遂げ、長年研究教育の場として役割を果たしてきたが、1993年に新実験研究棟が竣工し、多数の学生・研究者が分子レベルでの研究ができる設備が整ったため、現在は臨海実習などの教育及び野外研究を主とした共同利用の場として利用されている。1996年には1,000m以深の深海探索が可能な研究調査船(新)臨海丸が進水し(第6図)、1999年、2001年には桟橋が大幅に改良され、2002年には潜水作業専用の潜水作業棟(第7図が加わり、野外研究調査の拠点として整備された。

第2図 新実験研究棟

第3図 日本海洋生物学百周年記念館(旧本館)

第4図 水族館

第5図 宿泊棟

第6図 採集調査船(新)臨海丸。
背景は油壷湾からながめた記念館(旧本館)

第7図 潜水準備室

 水族室・標本(第4図)は水族館として1928年(昭和3年)から一般公開されていたが、研究者・学生の研究材料飼育、一般に対する動物学啓蒙を一層進めるため、1932年(昭和7年)、現在の位置に新築された。一時は観覧者が30万人を越えたが、近隣に大型水族館が開館し観覧者が減少したため、1971年(昭和46年)に公開を中止した。以来、展示されていた標本類は放置されていたが、2000年には建物のホールを高等学校生徒の勉強の場として解放し、標本類の再生も行い、現在は海洋生物学の啓蒙の場として整備が進んでいる。
 宿泊棟(第5図)は1976年(昭和51年)に学生寄宿舎として建設されたが、利用者の増加に伴い狭隘となり、老朽化も進み、建物の更新が必要である。
 油壺を挟んだ対岸の名向崎には深い森に包まれた臨海実験所の敷地があるが、その海岸線は森を背景とした豊かな生物相に恵まれているため、生物保護区の候補地となっている。

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