プレスリリース:北西太平洋各地からニッポンネメルテス属のヒモムシ10新種を発見

当実験所の受託研究員 波々伯部夏美(博士課程三年)、幸塚久典技術専門職員らを中心とする国際研究チームの研究成果が、東京大学からプレスリリースされました。

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東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻の波々伯部夏美大学院生(博士課程3年、日本学術振興会特別研究員)らを中心とする国際共同研究チームは、北西太平洋沿岸の潮間帯〜深海域から、スキューバ潜水やROV、ドレッジを用いた網羅的な採集調査によってニッポンネメルテス属の10新種を発見・記載した。

収集した標本を用いて、複数の遺伝子領域に基づく分子系統解析を実施した結果、頭部の形態で特徴づけられる3つの系統に分かれることが明らかになった。また、本研究で新たに見出された深海性種と一部の浅海性種で構成されるクレードは、成熟個体が有意に小型であるなど頭部形態以外の違いも見いだされた。本グループにおける体サイズの小型化は、肉食性の紐形動物における餌資源が限られた深海環境への適応である可能性が示唆された。

図:収集した標本を用いて系統解析を実施した結果、ニッポンネメルテス属には3つの系統が存在することが明らかになった。

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詳しくは下記のリンクをご覧ください。

論文へのリンク

https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fmars.2022.906383/full

 

プレスリリース

<理学部ウェブ>

https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2022/8000/

https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2022/

<東京大学ウェブ>

https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/