第 308回 三崎談話会

第 308回 三崎談話会

第308回の「三崎談話会」の開催が決まりましたのでご連絡いたします。
今回は2名の演者の方をお招きし、対面のみでの開催を予定しております。参加をご希望の方は、下記のGoogleフォームよりご回答下さい。皆様のご参加をお待ちしております。

日時:2026年6月2日(火) 15:00〜17:00(*時間は目安です)

場所:東京大学三崎臨海実験所 教育棟講義室

参加申込: https://forms.gle/f3noPJL7Wim4VhHz6【回答締切:5/29(金)17:00】

「クマムシはどう殖えるか?」
杉浦 健太 (東京都立大学 理学研究科・助教)
*15:00~16:00

緩歩動物門を形成するクマムシは、極限環境耐性を持ち合わせることで有名であるが、「どのように個体数を殖やしているか」などといった、生殖学的知見は未だ多くない。我々の研究チームはこれまで、有性生殖を行うクマムシを用いて、精子と卵の形態的多様性があること、体外受精と体内受精の中間的な交尾行動を示すこと、雌雄において遺伝子発現に違いがあることなどを明らかにしてきた。また最近、南極地域でのクマムシ類の調査を行い、複数種のクマムシを採取した。特に、世界的にも珍しい、有性生殖を行うオニクマムシ類のニッチを探し当てることに成功し、その生殖形質を探究中である。本セミナーでは、これまで明らかにしてきたクマムシの生殖にまつわる不思議な生態と、地球上に拡大する生息域との関係性を議論したい。

「相模湾沿岸域に生息する海産クマムシ ―種分化機構解明モデルとしての可能性―」
吉村 玖桃 (慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科・博士2年)
*16:00~17:00

メイオベントスとは、海洋や湖沼の砂泥やフジツボ類などの付着生物の間隙に生息する小型底生生物の総称である. また、高い系統的多様性を有すことから,進化生物学研究における重要な存在として注視されている.日本の海域でのメイオベントス相に関する報告は線形動物や節足動物などに偏ることが多く,その他の分類群に関する多様性の解明には余地がある.特に緩歩動物クマムシは,系統的に節足動物と線形動物の中間に位置づけられており,形態・分子・生態などといった観点から比較生物学的知見の獲得が期待される分類群である.これまでに相模湾を対象に江ノ島、逗子、由比ヶ浜、芝崎海岸、そして森戸海岸の5箇所において採取を行い、4種のクマムシを得ることができた。形態観察および分子系統解析の結果、4種はEchiniscoides sp.、Batillipes sp.、Stygarctus sp.、そしてRenaudarctus sp.であることが明らかになった。また、Echiniscoides属に関しては、地理的な遺伝的分化が生じていることが考えられ、日本において報告されていたものとは異なる新たな系統を検出することができた。本セミナーでは、これまでに発見した海産クマムシとともに、メイオベントスの性質を利用した種分化機構解明のモデルとしての有用性を紹介したい。

お問い合わせ:
三崎臨海実験所 博士課程 三井 健世(世話人:kensei-mitsui2002)
三崎臨海実験所 准教授 小口 晃平(k-oguchi)
※メールアドレスはspam防止のためリンクしておりません。
 お手数ですが、各アドレスに「@mmbs.s.u-tokyo.ac.jp」をつけて送信して下さい。

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