外来利用受付中止のご案内

 現在、外来利用の実習・研究施設となる研究教育棟を新設工事中であり、同時に日本海洋生物学百周年記念館(旧本館)、水族・標本棟を解体中のため、やむを得ず、2020年6月末まで利用の受け入れを中止しております。ご不便、ご迷惑をおかけしており、大変申し訳ございません。

 実習・研究利用の受け入れ再開は2020年7月からの予定となっております。

 

第 298 回三崎談話会のお知らせ

下記の通り、第298回 三崎談話会を開催いたします。今回は、両生類の生物学について、ゲノミクス・インフォマティクスを駆使して先駆けた研究を行っている松波雅俊さん(琉球大)・福井彰雅さん(中央大)をお招きしてご講演頂きます。ご興味のあるかたは是非ご参加下さい。

談話会・懇親会の申込は、三浦(miu@mmbs.s.u-tokyo.ac.jp)または宇田川(世話人 udagawa@mmbs.s.u-tokyo.ac.jp)まで。


日時:2019年10月31日(木)16時00分~
場所:東京大学大学院理学系研究科・附属臨海実験所・セミナー室
講演者:松波雅俊(琉球大学大学院医学研究科)・福井彰雅(中央大学理工学部)
懇親会: 18時30分〜 会場未定 

演題・要旨

 

松波雅俊(琉球大学大学院医学研究科・先進ゲノム検査医学講座・助教)   

「両生類における表現型可塑性の分子基盤」


同一のゲノム情報をもつにも関わらず、環境の変化に応じて形質が変化する現象は表現型可塑性と呼ばれる。両生類は、脊椎動物の中でも特に多様な表現型可塑性を持つことが知られているが、その分子機構については未だに不明な点が多い。演者は、幼生期に顕著な表現型可塑性を示すことが知られている北海道原産のエゾサンショウウオ(Hynobius retardatus)を用いて、両生類における表現型可塑性の分子基盤の解明を目指して研究を進めてきた。脊椎動物の内分泌系の中枢である脳下垂体を用いたトランスクリプトーム解析により、PTH2, CALCA, PRL1, GH, NPBなどの内分泌関連因子の発現量が可塑性の発現と相関していることが明らかになった。また、分子系統解析の結果、PRL1とCALCAは、それぞれ両生類の祖先系統と有尾両生類の祖先系統で遺伝子重複を起こしている可能性が示唆された。本講演では、これらの結果について報告する。さらに、現在、新規モデル生物であるイベリアトゲイモリ(Pleurodeles waltl)を用いて、ゲノム編集によるこれらの内分泌関連因子の機能検証を進めてるので、その進捗についても紹介する。


福井彰雅(中央大学理工学部・生命科学科・教授)

「アフリカツメガエルはピカイアの夢を見るか? ー異質4倍体脊椎動物ゲノムの解析ー」



 アフリカツメガエル Xenopus laevis 世界で広く利用されているモデル生物である。これまでに動物生理学・発生学・細胞生物学・生化学などの様々な分野で重要な役割を果たしてきており,特に胚誘導や細胞分裂における貢献は大きい。そのサイズと複雑さから遅れていたゲノムプロジェクトも,日本で創出された近交系(J系統)を用いることで,ヒトやマウスと比較しても遜色のないアセンブリの構築が達成された。このゲノムの解析結果より,アフリカツメガエルはわずか1,800万年前に祖先種の交雑によって異質4倍体化が起きていたこと,2つのサブゲノムが明確に区別され,これらは独自の進化を経ていることが明らかとなった。果たしてこれが約5億年前に起きたとされる脊椎動物祖先種の全ゲノム重複を反映しているのか,たいへん興味がもたれる。このようなゲノム構造の解説と共に,ユニークなクラスター遺伝子の例もあげ,ツメガエルゲノムの進化について紹介したい。


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三崎談話会HP(三浦研)
http://www.mmbs.s.u-tokyo.ac.jp/research/MiuraLab/mmbs_seminar.html 
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第297回 三崎談話会のお知らせ

下記の通り、第297回 三崎談話会を開催いたします。今回は、特異な繁殖様式を示す環形動物であるシリス類について、世界に先駆けた研究を行っているM. Teresa Aguado博士、Guillermo Ponz Segrellesさん(スペイン)をお招きしてご講演頂きます。ご興味のあるかたは是非ご参加下さい。談話会・懇親会の申込は、三浦(miu@mmbs.s.u-tokyo.ac.jp)または宇田川(世話人 udagawa@mmbs.s.u-tokyo.ac.jp)まで。

 


日時:2019年10月7日(月)16時00分~
場所:東京大学大学院理学系研究科・附属臨海実験所・セミナー室
 
講演者:M. Teresa Aguado (1, 2)
    Guillermo Ponz Segrelles (2)
 
1) Georg-August-Universität Göttingen, Germany
2) Universidad Autónoma de Madrid, Spain
 
 
懇親会: 18時00分〜 臨海実験所食堂にて

Branching annelids and the tree syllid worm

M. Teresa Aguado

The occasional occurrence of annelids with two tails have been recorded both in nature, and, more frequently, in worms in which regeneration has been studied experimentally since the XIX century. These aberrant forms have been considered the result of punctual “mistakes” or induced experiments during the regeneration process; and there are no reports of these animals living further for reproductive activity. However, within Syllinae, two species have been described with a morphology that makes them unique among all so far ~20,000 described annelids: Syllis ramosa McIntosh, 1879 (from Philippines) and Ramisyllis multicaudata Glasby, Schroeder and Aguado, 2012, the so-called Tree syllid worm (from Australia). These animals are the only two branching annelids and they live in strict symbiosis within sponges. They have one “head” but multiple branches; each of them goes into a canal of their host, growing within the sponge by producing new branches and enlarging the existing ones. This body pattern and biology has astonished biologists and the general public since they were first described. The recent studies with R. multicaudata are currently stimulating many lines of research both within and outside of the fields of systematics and development. Other records without proper identification of possible branching syllids have been provided from the Red Sea, New Zealand and Japan. Fortunately, we have recently identified a possible population in Japan. Our recent results in external and internal anatomy, reproduction, symbiotic and feeding behavior as well as phylogenetic relationships and genomic data from R. multicaudata will be summarized herein and future perspectives for the study of branching annelids from Japan will be presented.



 

Male-specific changes characterize differential gene expression analysis of reproducing Syllis prolifera and Nudisyllis pulligera (Syllidae, Annelida).

Guillermo Ponz Segrelles

Of the staggeringly diverse reproductive strategies of annelids, perhaps none is more interesting than that of syllids (Annelida, Syllidae). During their reproduction, syllids not only undergo epitoky-related morphological changes as those observed in other annelids (e.g. nereidids), but, in some cases, also create independent reproductive unites called stolons. This, creates a uniquely complex life cycle which has been studied by many authors. Several studies during the 80’s and 90’s concluded that the process of stolonization was related to environmental factors such as water temperature and moon cylces, and that there is a male-as-default hormonal regulatory system. However, the physiological and genetic mechanisms behind this process are still largely unknown and only recently there have been new efforts to try to understand this process in more detail. In order to find mechanisms potentially involved in reproductive processes in syllids, we selected female, male, and non-reproducing individuals of Syllis prolifera (Stolonizing) and Nudisyllis pulligera (non-stolonizing) and used them for comparative transcriptomic analyses. For that, we assembled transcriptomes de novo, annotated them, and calculated and compared expression values for each of the assembled transcripts. This comparison allowed us to find that gene expression is altered to a greater extent in males than in females when compared to the non-reproducing individuals, pointing to a sex determination system in which negative regulation of gene expression might be playing an important role. Finally, we also used this data to find sex-specific changes in Gene Ontology categories not previously known to play a role in syllid reproduction.

 

第296回 三崎談話会のおしらせ

皆様
 

下記の通り、第296回 三崎談話会を開催いたします。今回は、深海のメイオベントスについて(嶋永元裕さん)、恒常性に関わるシグナル経路について(日笠弘基さん)、再生医療について(伊藤弓弦さん)、それぞれ先駆的な研究を展開されいているお三方をお招きしてご講演頂きます。ご興味のあるかたは是非ご参加下さい。談話会・懇親会の申込は、三浦(miu@mmbs.s.u-tokyo.ac.jp)または宇田川(世話人 udagawa@mmbs.s.u-tokyo.ac.jp)まで。




日時:2019年9月28日(土)14時30分~
場所:東京大学大学院理学系研究科・附属臨海実験所・セミナー室
講演者:嶋永元裕(熊本大学・くまもと水循環・減災研究教育センター・准教授)
    日笠弘基(産業医科大学医学部・生化学講座 ・准教授)
    伊藤弓弦(産業技術総合研究所・創薬基盤研究部門・研究グループ長)
懇親会: 17時00分〜 臨海実験所食堂にて 
 
【講演要旨】

嶋永元裕(熊本大学・くまもと水循環・減災研究教育センター・准教授)

「深海温泉のカイアシ類は、ホットなチムニーの上でホットフードを食べるのがお好き?」

 深海底熱水噴出域(熱水域)には、熱水に含有される硫化水素などの還元物質を元に有機物を生成する化学合成独立栄養微生物を摂食、あるいはそれらを細胞内に共生させて栄養を得る熱水域固有の大型底生動物が生息する。これらの熱水固有の大型動物では、高温にさらされるが化学合成細菌による一次生産が盛んな熱水噴出直近部から周辺部へ向かっての環境勾配に沿った棲み分けが知られている。一方、1 mm以下の底生動物であるメイオベントスは、深海において数量共に大型底生動物を凌駕するにもかかわらず、熱水域周辺の生態学的・系統分類学的知見が未だ乏しい状態である。特に日本近海を含む北西太平洋域は、久しく熱水域メイオベントス研究の空白地帯であった。我々は、伊豆諸島海域の火山フロントに並ぶ海底火山のうち、20–30 kmで互いに近接し、熱水域生物群集の比較がしやすい明神海丘、明神礁カルデラ、ベヨネース海丘を調査地域として選び、2012年以降の複数の海洋調査を経て、各海山カルデラ内の複数の熱水噴出孔(チムニー)表面からのメイオベントスサンプル採集に初めて成功した。このようにして得られたサンプルの中から、日本近海では初となる新種の熱水域固有のカイアシ類を発見、本種発見に貢献した(元)学生にちなみ「スティギオポンティウス・セノクチアエ」と命名し、昨年春記載発表した。談話会では、新種のカイアシ類を含むメイオベントスのチムニー表面における群集構造の空間変異や、分類群間の栄養炭素源の差異(食い分け)の可能性について、秘蔵の画像・映像を交えて紹介する予定である。

 

日笠弘基(産業医科大学医学部・生化学講座 ・准教授)

「生体恒常性の維持と破綻の分子生物学」

 われわれは日々、内的・外的ストレスに曝されており、体内の各組織では異物侵入や軽微な損傷が頻繁に生じているが、生来、生体内には免疫応答や組織修復機構が備わっており、このようなストレスに対して生体恒常性を維持することができる。生体恒常性の維持には多様な細胞シグナル伝達経路が関わっていることが知られており、その多くが生体内で厳密な制御下にあると想定されるが、ひとたび破綻に陥ると、慢性炎症やがんなどの重篤な疾患を引き起こす諸刃の剣である。それでは『本来生体恒常性を維持すべきシグナル伝達経路が破綻する端緒・過程とはどのようなものか』。われわれはこの課題を追求する上で、がん、組織再生に関わるHippo経路やWnt経路、免疫応答を制御するToll様受容体/IL-1受容体シグナルに注目し、ヒト培養細胞やマウス個体を材料にした分子機構研究に取り組むことで、ヒト疾患への予防・治療戦略への応用を目指している。本セミナーでは、これまでに得られた研究成果と、未発表データを含む現在進行中の研究について紹介したい。
 

伊藤弓弦(産業技術総合研究所・創薬基盤研究部門・研究グループ長)
「再生医療実用化を目指して橋をかける」


 近年、iPS細胞などを用いた「再生医療」に関する研究もいよいよ、実用化に向けてギアアップを図る時期に来ている。そのためには、原料となる幹細胞を未分化維持しながら大量培養し、安定供給することが重要な技術課題である。また、その細胞原料が多能性幹細胞の場合、それらから作製した移植用細胞/組織の中から、腫瘍源となりかねない分化が不十分な細胞を除去することも、同じく重要な技術課題である。我々産総研も再生医療産業化の担い手の一角として、各種幹細胞の品質管理技術や自動培養技術などを開発してきた。勿論この様な研究は、国内外を問わず多くの研究機関で行われているが、産業化の軸となる「医療用細胞製造業者」、実際に医療用細胞製品を使用する「医療現場」の声等を反映した「橋渡し可能な」技術開発が不十分なため、国内企業が安心して当該産業に参入しにくい状況であることも、強く認識しなければならない。本発表では、産総研における再生医療の実用化に向けた取り組みに関して、幾つかの具体例を用いて説明してゆく。

第295回 三崎談話会

下記の通り、第295回 三崎談話会を開催いたします。
今回は、進化生物学、昆虫学、微生物学を中心に精力的な研究を展開されている深津武馬さんに、生物間共生の多様性および進化生態学的な重要性の理解の最前線についてご講演頂きます。
ご興味のあるかたは是非ご参加下さい。

談話会・懇親会の申込は
三浦 (miu at mmbs.s.u-tokyo.ac.jp) または宇田川(世話人:udagawa at mmbs.s.u-tokyo.ac.jp) まで。

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【第295回 三崎談話会】

日時:2019年9月2日(月)  17時00分~

場所:東京大学大学院理学系研究科・附属臨海実験所・セミナー室

講演者:深津武馬(産業技術総合研究所・生物プロセス研究部門・首席研究員)

親睦会: 18時30分~ (会場:未定)

演題:「共生・進化・生物多様性」
    深津武馬(産業技術総合研究所・生物プロセス研究部門・首席研究員)
要旨:
 自然界では、生物は周囲の物理的な環境はもちろんのこと、他のさまざまな生物とも密接なかかわりをもって生きています。すなわち、個々の生物は生態系の一部を構成している一方で、体内に存在する多様な生物群集を含めると、個々の生物がそれぞれに生態系を構築しているという見方も可能です。非常に多くの生物が、恒常的もしくは半恒常的に他の生物(ほとんどの場合は微生物)を体内にすまわせています。このような現象を「内部共生」といい、これ以上にない空間的な近接性で成立する共生関係のため、きわめて高度な相互作用や依存関係がみられます。このような関係から、しばしば新規な生物機能が創出されます。共生微生物と宿主生物がほとんど一体化して、あたかも1つの生物のような複合体を構築することも少なくありません。共⽣関係からどのような新しい⽣物機能や現象があらわれるのか?共⽣することにより,いかにして異なる⽣物のゲノムや機能が統合されて1つの⽣命システムを構築するまでに⾄るのか?共に⽣きることの意義と代償はどのようなものか?個と個、⾃⼰と⾮⾃⼰が融け合うときになにが起こるのか?今回は特に昆虫類と微生物の共生関係に焦点をあて、生物間共生の多様性および進化生態学的な重要性の理解の最前線について、私たちの研究成果を中心に紹介します。


【三崎談話会とは】
  三崎臨海実験所は130余年の歴史を誇る臨海実験所です。これまで先達たちが「三崎談話会」と称し、これまで280回が開催されてきましたが、2004年をもって開催が停止しておりました。
 ポストゲノムの昨今では、生物学も多様化し、様々な生物種での生命現象が様々なアプローチで解明されつつあり、多くの若手研究者も育ってきております。三崎臨海実験所は本学とは離れた場所にあり、研究交流が容易ではない場所である一方、眼前には豊かな相模湾が広がる素晴らしい環境でもあります。
 そこで我々は、国内外の研究者を招待してご講演いただき、生物学の議論と交流を目的として、ここに新たに「三崎談話会」を復活させ、セミナー・勉強会を定期的に行うことにしました。「新・三崎談話会」は、第281回からの開催となります。  
 臨海実験所でのセミナーですが海洋生物に限らず、幅広い分野の方に発表していただく予定です。本セミナーは、どなたでも参加可能なオープンなセミナーとします。

Application guide

the guidelines when using the Station.

 

  Please refer to the application guideline for the 2022 Education-Related Joint Usage.

 Applications for research use by faculty and researchers are accepted at any time.

  Please inquire at the office for availability and submit an application form.(Form 1)
 For first-time users, please submit an “Application for Use”( (Form 3) )at least two weeks prior to the desired date of use, as the Steering Committee will review the application. This application form must be submitted when the content of the joint use changes, even if the user is the same. In the case of multi-year use, an application form must be submitted for each fiscal year.

 

 

For inquiries, please contact:
Misaki Marine Biological Station (MMBS) The University of Tokyo
TEL: 046-881-4105
E-mail1: office@mmbs.s.u-tokyo.ac.jp (office) 
(misaki@mmbs.s.u-tokyo.ac.jp was discontinued due to a server change.)