2021年度教育関係共同利用公募のお知らせ

来年度の当実験所を利用した実習の公募を開始いたします。

来年度の当実験所の利用をご希望の学校・団体におかれましては、要領を熟読の上、応募書類を期間内にご提出ください。

本年から共同利用の場所が教育棟に変更になっているため,利用法並びに料金が改定されております。

また2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響で利用制限がございましたが、現在も引き続き感染状況は好ましくない状態が続いているため、利用人数の制限等、通常時に比べて様々なルールがございます。

公募要領を熟読し、感染予防にもご留意ください。

プレスリリース:群体動物コケムシにおける異形個虫「鳥頭体」の発生過程

当実験所の山口遥さん、中村真悠子さん、宇田川澄生さん、進士淳平さん、幸塚久典さん、三浦教授、2020年3月まで三崎臨海実験所に在籍された小口晃平さん(現:産総研)、北里大学の広瀬雅人さんの研究成果が、東京大学からプレスリリースされました。以下、研究の概要です。

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同種の個体から成る動物集団において、形態や行動の異なる個体間での分業は、社会性昆虫におけるカースト分化などがよく知られる。海洋環境でよく見られる群体動物では、同一群体内で分業が生じていることが知られるが、形態の異なる個虫(異形個虫 )がどのような発生過程を経て生じているのかについては未知であった。特に、代表的な海産群体動物として知られるコケムシでは、様々な異形個虫が見られるため非常に興味深い。

東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所の三浦徹教授と山口悠大学院生を中心とした研究グループは、採集および観察が容易な種であるナギサコケムシを用いて、防衛個虫として知られる「鳥頭体」の発生過程を、走査型電子顕微鏡や組織切片を用いて経時的に観察を行い、3つの大きな出芽により鳥頭体が形成されることを明らかにした。まず常個虫の先端部から鳥頭体の基部peduncle cushionとなる細胞塊が出芽し、その基部から頭部(鳥頭体本体)を形成する原基が出芽する。さらに、頭部の内部では虫体となる組織が出芽する。

本研究により、コケムシ動物の異形個虫分化の発生機構を解明する基盤が構築されたため、将来的には群体動物における分業システムの進化過程の理解に繋がることが期待される。

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詳しくは下記のリンクをご覧ください。

 

論文へのリンク

https://bioone.org/journals/zoological-science/volume-38/issue-3/zs200143/Developmental-Process-of-a-Heterozooid–Avicularium-Formation-in-a/10.2108/zs200143.full

 

プレスリリース

<理学部ウェブ>

https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2021/7214/

https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2021/

https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/

 

<東大本部ウェブ>

https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/

https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/index.html

https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2021/7214/

公開臨海実習(春開催)中止のお知らせ

当実験所の春の公開臨海実習では,例年外国から協力教員を招聘しております。
内外のCOVID-19の感染状況を見るに,協力教員の招聘,他大学からの学生参加,いずれの実施も困難であると判断せざるを得ない状況です。従いまして残念ながら今年度は実習自体を実施をしないこととなりました。
大変申し訳ございませんが,何とぞ御了解のほどよろしくお願いいたします。

プレスリリース:パナマから記載された新種のヒモムシ

三浦研博士課程1年の波々伯部夏美さんが新種記載したパナマ産ヒモムシの記事が、アメリカのスミソニアン熱帯研究所のウェブサイトで紹介されました。

本種は波々伯部さんのパナマでの生物採集に助力したパナマの生物学者であるMaycol Madridさんに因み、Euborlasia maycoliと命名されました。

 

詳しくは下記のリンクをご覧ください。

 

 
スミソニアン熱帯研究所の記事:

https://stri.si.edu/story/panamanian-ribbon-worm

研究室の扉:シロアリの生殖虫分化機構

2020年6月にプレスリリースされた、小口晃平さん(現:産総研)と三浦教授の研究成果が、東京大学のyoutube チャンネル(研究室の扉)に公開されました。

シロアリの繁殖制御に関する論文で、東京大学、関西学院大学、慶應大学のチームによる研究成果です。以下、プレスリリースの概要です。

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真社会性昆虫は、一部の個体のみが繁殖を担い、他個体は不妊の労働カースト(ワーカー)として働く繁殖分業を最大の特徴とする。シロアリでは、雌雄の生殖虫(女王と王)がコロニー内に共存し、他個体のカースト分化に影響を与えることで、適切な生殖虫の数や比率を維持していると考えられてきたが、雌雄の生殖虫と他個体との関わりによるカースト分化決定機構の詳細は未知であった。

東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所の三浦徹教授を中心とした研究グループは、シロアリの巣内で生殖虫が失われたときに、本来は労働のみに従事するワーカーが繁殖個体へと脱皮する「補充生殖虫分化」(以下、「生殖虫分化」と表記)に着目した。この分化過程では、生殖虫の存在に応じてワーカーの生理状態が変化し、生殖虫へと分化する仕組みの存在が予想されてきた。シロアリでは、体内の幼若ホルモン(juvenile hormone: JH)(注1)の濃度変動がカースト分化運命を決定することが知られるが、生殖虫分化におけるJHの機能については未知であった。そこで本研究では、オオシロアリHodotermopsis sjostedtiを用い、雌雄の生殖虫と同居させたワーカーの生理状態がどのように変化し、カースト分化運命を決めるのか実験・分析を行なった。

飼育実験の結果、オス生殖虫によるメス生殖虫分化の促進効果は、その逆(メス生殖虫によるオス生殖虫分化)よりも明らかに強く効いており、脱皮までの期間が短縮されることで、速やかなメス生殖虫分化が実現されていることが明らかとなった。そしてこの促進効果は、オス生殖虫がメスワーカーの体内JH濃度を低下させることで実現させていることを明らかにした。このことは、メス生殖虫分化が誘導されるはずのオス生殖虫の存在下のワーカーにJH類似体(注2)を投与した結果、ワーカーの脱皮期間が延び、生殖虫分化が阻害されたことからも支持された。このように、シロアリの生殖虫分化の裏には、オス生殖虫がメスワーカーのJH濃度を操作することでメス生殖虫分化を促進する機構が存在し、その結果メスに偏った生殖虫の性比が実現していることが強く示唆された。

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詳しくは下記のリンクをご覧ください

論文サイト
https://www.nature.com/articles/s41598-020-66403-0

プレスリリース
https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2020/6903/

プレスリリース:イカの吸盤形成過程の解明

当実験所の金原僚亮さん、中村真悠子さん、三浦教授、2020年3月まで三崎臨海実験所に在籍された小口晃平さん(現:産総研)の研究成果が、東京大学からプレスリリースされました。以下、研究の概要です。

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自然界において他の動物とは異なる新たな特徴を獲得すること(新規形質の獲得)は環境に適応し生息域を広げるために非常に重要である。特にイカやタコ等の頭足類は軟体動物に属するが、墨袋など頭足類に特徴的な新規形質を数多く獲得してきた。中でも「吸盤」は、物の保持や餌の捕獲など複雑な行動を可能にし、頭足類の示す高度な知能の発達にも関わると考えられる重要な形質であるが、そもそも吸盤がどのように形成されるのかといったことすらほとんど未解明であった。

東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所の三浦徹教授と金原僚亮大学院生を中心とした研究グループは、頭足類の中でも扱いやすいコウイカ目に着目し、受精後の胚発生過程から孵化後数ヶ月にわたって吸盤形成過程の観察を続けた。共焦点レーザー顕微鏡や組織切片を用いた観察の結果、腕の最先端部に尾根状に隆起した領域が見られること、そこから未発達な吸盤が作られイカの成長に伴って吸着力を生むための構造が分化すること、孵化後には未発達な吸盤を保護するように腕の先端が皮で覆われるようになることなど、吸盤の詳細な形成パターンを明らかにした。

本研究により、今後頭足類が吸盤という独特の新規形質をどのようにして獲得したのかを解明していくために必要不可欠な知見が得られた。

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詳しくは下記のリンクをご覧ください

論文サイト

https://frontiersinzoology.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12983-020-00371-z

 

プレスリリース

<理学部ウェブ>

https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2020/6997/

https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2020/

https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/

 

<東大本部ウェブ>

https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/

https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/index.html

https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2020/6903/

教育棟落成記念グッズを販売しています。

2020年8月7日に、三崎臨海実験所に新たに建設された教育棟の落成式が行われました。以下のリンクから、その様子をご覧いただけます。

https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/articles/z0508_00066.html

教育棟の落成を記念して,記念切手&ハガキを東大コミュニケーションセンター(UTCC)のショップで販売しております。現在本郷構内は学外者の入構が制限されているため,リアルショップの御利用は難しいですが,下記のオンラインショップでも販売しているそうですので,是非お求めください。

https://utcc.u-tokyo.ac.jp/products/detail.php?product_id=6188

 

プレスリリース:棘皮動物のゲノム解読

以前三崎臨海実験所に在籍されていた、大森紹仁さん、鶴ケ谷柊子さん、菊池摩仁さん、柴田朋子さん、近藤真理子さんらの研究成果が出版されました。

棘皮動物のゲノム解読に関する論文です。以下、東京大学からのプレスリリースの概要です。

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東京大学大学院理学系研究科の入江直樹准教授と新潟大学佐渡自然共生科学センターの大森紹仁助教(研究当時:東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所・特任助教)、および中国昆明動物研究所、アメリカボストン大学などの科学者からなる国際研究グループは、左右対称動物の中でも例外的に五放射の体を進化させた棘皮動物のゲノムを複数(アメリカミドリウニと祖先型棘皮動物の一種であるニッポンウミシダ)解読し、遺伝子レベルからその体づくりの過程(胚発生過程)を解析しました。意外にも他の動物群と非常によく似た遺伝子セットを持っていた一方で、胚発生過程における遺伝子群の使い方が大きく異なることを発見しました。また、棘皮動物はバリエーションに飛んだ内骨格を持ちますが、進化的に起源の古い遺伝子を共通して使っていることも見えてきました。本研究成果により、動物の体の形がどのように進化を通して変わるのかについて理解が深まることが期待されます。

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詳しくは下記のリンクをご覧ください

論文サイト

https://www.nature.com/articles/%20s42003-020-1091-1

プレスリリース
https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2020/6941/

プレスリリース:シロアリの生殖虫分化機構

2020年3月まで三崎臨海実験所に在籍され、学位を取得された小口晃平さん(現:産総研)と三浦教授の研究成果が、東京大学からプレスリリースされました。

シロアリの繁殖制御に関する論文で、東京大学、関西学院大学、慶應大学のチームによる研究成果です。以下、プレスリリースの概要です。

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真社会性昆虫は、一部の個体のみが繁殖を担い、他個体は不妊の労働カースト(ワーカー)として働く繁殖分業を最大の特徴とする。シロアリでは、雌雄の生殖虫(女王と王)がコロニー内に共存し、他個体のカースト分化に影響を与えることで、適切な生殖虫の数や比率を維持していると考えられてきたが、雌雄の生殖虫と他個体との関わりによるカースト分化決定機構の詳細は未知であった。

東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所の三浦徹教授を中心とした研究グループは、シロアリの巣内で生殖虫が失われたときに、本来は労働のみに従事するワーカーが繁殖個体へと脱皮する「補充生殖虫分化」(以下、「生殖虫分化」と表記)に着目した。この分化過程では、生殖虫の存在に応じてワーカーの生理状態が変化し、生殖虫へと分化する仕組みの存在が予想されてきた。シロアリでは、体内の幼若ホルモン(juvenile hormone: JH)(注1)の濃度変動がカースト分化運命を決定することが知られるが、生殖虫分化におけるJHの機能については未知であった。そこで本研究では、オオシロアリHodotermopsis sjostedtiを用い、雌雄の生殖虫と同居させたワーカーの生理状態がどのように変化し、カースト分化運命を決めるのか実験・分析を行なった。

飼育実験の結果、オス生殖虫によるメス生殖虫分化の促進効果は、その逆(メス生殖虫によるオス生殖虫分化)よりも明らかに強く効いており、脱皮までの期間が短縮されることで、速やかなメス生殖虫分化が実現されていることが明らかとなった。そしてこの促進効果は、オス生殖虫がメスワーカーの体内JH濃度を低下させることで実現させていることを明らかにした。このことは、メス生殖虫分化が誘導されるはずのオス生殖虫の存在下のワーカーにJH類似体(注2)を投与した結果、ワーカーの脱皮期間が延び、生殖虫分化が阻害されたことからも支持された。このように、シロアリの生殖虫分化の裏には、オス生殖虫がメスワーカーのJH濃度を操作することでメス生殖虫分化を促進する機構が存在し、その結果メスに偏った生殖虫の性比が実現していることが強く示唆された。

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詳しくは下記のリンクをご覧ください

論文サイト
https://www.nature.com/articles/s41598-020-66403-0

プレスリリース
https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2020/6903/